中秋・国慶節ポスターの追い込みシーズン、豆包・即夢・通義万相を片っ端から試してみた:実測の違いと商用の落とし穴

9月の下旬、この2週間で私のメッセージリストは同じ一言で埋め尽くされた。「中秋のポスターを何枚か作ってほしい、できれば今日中に」。月餅店は販促画像、会社は国慶節イベントページ、友人の小紅書(シャオホンシュー)アカウントは祝日のカバー画像。例年ならこういう仕事は1枚50元でデザイナーに頼むか、素材サイトで半日テンプレートを探すかだった。今年はみんなの第一反応が「AI画像生成ツールを開く」に変わった。
賑わっているのはいいとして、実際に触ってみると各ツールの手触りはかなり違う。最もよく使われる国産ツール3つでそれぞれ数十枚ずつ生成して、本音を書いてみる。
豆包:下書き帳として使うのが向いている
豆包の一番ありがたい点は入口が浅いこと。チャットで直接「中秋の販促ポスターを描いて。濃紺の夜空、玉兎のシルエット、タイトル用のスペースを空けて」と言えば30秒で4枚出てくる。気に入らなければ会話の中で「月をグラデーションの金色に変えて」と続ければ数秒で再生成。この対話しながら修正するリズムは、プロンプトが書けない人にとって特に優しい。
無料枠はほぼ気にしなくてよく、SNS用の画像を何セットか作るには十分すぎる。短所も明確で、人物が増えるとぼやけやすく、複雑な構図ではたまに要素が崩れる。私の使い方は、これで素早く下書きを並べ、方向性を選んでから別のツールで仕上げ版を出すという流れ。
即夢:縦構図が主戦場
即夢の背後には字節(バイトダンス)のSeedreamモデルがある。縦構図の最適化が非常によくできていて、9:16の生成が速く、作った後はそのまま剪映(ジエンイン)に同期できるので、ショート動画を作る人の流れがとてもスムーズ。中国語の理解は国産モデルの中でも比較的正確な部類で、「国風ウェディング」「中華サイバーパンク」といったローカルな美的感覚の言葉も基本的に通じる。
祝日ポスターはまさに縦構図需要の主力で、微信モーメンツも小紅書のカバーも縦向きだ。フラッグシップモデルに切り替えると、細部は拡大に耐え、木目や光と影といった要素もきちんとしている。代償は無料クレジットの消費が早いことで、4K出力となると1枚ごとの課金になる。
通義万相:静止画の地力がより堅実
同じ記述でも、通義万相の生成は「躍動感」がやや弱いが、静物や商品画像は明らかに安定している。さらにECシーン向けの独自機能がある。商品画像にバーチャルモデルを合わせる機能で、服の着用イメージをわざわざ人に撮ってもらう必要がなく、一度に十数枚の候補を出せる。ECをやっている友人にとって、1回の撮影費用が80〜90元かかるので、この機能が節約するのは本当のお金だ。
3社を比べた結論は、多くの検証者が言うのと同じだった。ショート動画の流れを作るなら即夢、静止画とECなら通義万相、気軽に挿絵を作るなら豆包。誰かに「一言で完璧な一枚」を期待してはいけない。何度も回して、描写を覚えることのほうが、ツール選びそのものより影響が大きい。
画像が出ても、著作権こそが本当の落とし穴
ツールが便利なのはこの半月の話だが、著作権はここ数年ずっと積み上がってきた問題だ。9月初旬に大きなニュースがあった。最高人民法院が『人工知能関連紛争事件の審理に関する指導意見』を公布したのである。国内の最高法院がAI紛争の審理を專門に指導する文書を出したのは初めてだ。文書は「AIが生成した画像に著作権があるか」に直接答えてはいないが、裁判の考え方を大きく前進させた。
現在の司法実務の論理はおおよそ次のとおりだ。北京インターネット法院の「春風が優しさを運んできた」事件では、原告はStable Diffusionで150回以上プロンプトを修正し、完全な創作記録を保持していた。法院は彼女が独創的な知的労働を投入したと認定し、画像は美術作品を構成し、他人が透かしを消して盗用すれば賠償が必要とした。しかし張家港の「蝶の椅子」事件は逆の結果だった。デザイナーがMidjourneyで生成した椅子の画像を、他人が同じプロンプトで複製し製品化して販売したが、法院は1つのプロンプトだけでは同じ結果を再現できず、独創的表現とは言えないとして、すべての請求を棄却した。
2つの事件は同じことを指し示している。法院が見るのは画像が美しいかどうかではなく、あなたが過程の証拠を出せるかどうかだ。プロンプトの草稿、パラメータの記録、中間稿、なぜこの1枚を選んだのか。これらの痕跡があなたの画像が保護されるかどうかを決める。
祝日ポスターを急いで作る一般の人向けに、いくつか実用的な提案を。クライアントや上司に納品するときは、ついでにプロンプトと修正記録を保存しておく。商用利用の前に利用規約を確認する。豆包や即夢は有料会員でなければ商用権利が解放されず、無料枠で出した画像は商用不可と明記しているプラットフォームも少なくない。特定の絵師のスタイルをプロンプトで指定するのは避ける。この道が今最も紛争が密集している。

ひとことの締め
このダブル祝日、AI画像生成は「目新しいおもちゃ」からポスター追い込みのデフォルト選択肢へと変わった。ツールの違いは想像ほど大きくなく、流れと痕跡を残す習慣こそが差を生む。皆さんの月餅がよく売れますように。
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