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9月、中国製大規模モデルが相次いでオープンソース化:今回競っているのは「使える価格」

公開日 2026年10月2日
9月、中国製大規模モデルが相次いでオープンソース化:今回競っているのは「使える価格」

9月もまだ半分が過ぎたばかりなのに、評価を手がける人たちはすでに中国製大規模モデルの更新ペースについていくのが少し難しくなっている。智譜(Zhipu)、美団(Meituan)、面壁(ModelBest)、騰訊(Tencent)、螞蟻(Ant)の新作はほぼ同じ時間帯に集中し、その種類は汎用大規模モデルから端末側小型モデル、さらに画像生成や身体性AI(Embodied AI)まで広がっている。賑わいの裏で、本当に考える価値があるのは、彼らが期せずして選んだ道だ。パラメータをひたすら積み上げるのではなく、むしろ「どうすれば使える価格にし、導入できるようにするか」に力を注いでいる。

まず智譜。9月に発表された GLM-5.3-Flash は総パラメータ3200億だが、実際に計算に関与するアクティブパラメータは毎回180億のみ。スパース活性化の発想は非常に直接的で、モデルを大きくしつつ、1回の推論でごく一部だけを起動することで、コストとレイテンシを抑えられる。MITライセンスでオープンソース化され、マルチモーダルをネイティブサポートし、出力トークン100万あたり約0.25ドル。リリースノートでより重い一文は、推論サービスが終始中国製AIチップ上で動作し、エンドツーエンド性能が当初のベンチマーク比で約3倍に向上、さらに毎日100兆の無料トークンの規模を実現したというもの。開発者にとって、この一文の重みはパラメータ表のどんな数字よりも大きい。

美団は LongCat-2.0 を投入した。総パラメータ1.6兆で、100万トークンのコンテキストをネイティブサポートする。注目点はその規模ではなく、訓練の土壌にある。公式によれば、これは業界初の1万枚規模の中国製計算資源クラスタ上で全工程の訓練と推論を完了した兆パラメータ級オープンソース大規模モデルだ。付随してAI経営ワークベンチ CatPaw とローカル生活エージェント「小団(Xiaotuan)」も用意され、後者は累計でユーザーニーズに7億回以上応答している。ローカル生活サービスから始まった企業が兆パラメータモデルを表舞台に出すことは、この分野のコスト構造が緩み始めていることを示す。

面壁の MiniCPM5-2B は逆方向に進み、パラメータを20億級に抑えて端末側を狙う。MiniCPM が一貫してきた路線を継承し、小さなパラメータで実装可能、スマートフォンやエッジデバイスに載せても働く。ほぼ同時期に、MiniMax は Code CLI を MIT ライセンスでオープンソース化し、智譜は高スループットを売りにする GLM-5.3-FlashX を追加した。推論速度は毎秒約200トークン。端末側、推論高速化、プログラミングツールの3本の線がそろい、この組み合わせは単体の「フラッグシップ」よりも、エコシステムがどこまで成熟したかをよく示している。

これらを並べて見ると、一つの傾向がはっきりしてくる。オープンソースはもはや理想ではなく、競争手段になりつつある。MIT、オープンウェイト、無料枠といった動きの狙いはきわめて現実的で、開発者と中小企業を先に自社エコシステムへ引き込んだ者が、次のラウンドの呼び出し量を先に獲得する。パラメータの先行は発表会を支えられても、日々の本番環境は支えられない。

画像の線も欠けていない。9月4日、螞蟻集団傘下の百霊実験室は LLaDA-Image シリーズを発表しオープンソース化した。Base版とTurbo版を含み、パラメータは約70億。単一チェックポイントでテキストからの画像生成、参照画像編集、中国語・英語の文字レンダリングを同時にサポートし、追加の編集ブランチは不要。ハイライトはTurbo版で、Twin-DMD蒸留によりサンプリングステップを2~4ステップに圧縮し、品質と速度を両立、推論は高性能GPUに依存しない。Qwen-Image-Benchでは英語シーンで53.53点、中国語シーンで53.38点を獲得し、公式はどちらも現在最良としている。一般的な50ステップから一桁台へ減らした意味は、速さだけでなく、リアルタイム生成をコンシューマー向けハードウェアで成立させることにある。

身体性AIの側では、紫東太初が9月15日に ZDTaichu5.0-9B をオープンソース化した。この90億パラメータのモデルは、空間理解と身体性タスクで同一パラメータ区分の世界一を8項目獲得し、MindCube-tinyで78.27点を記録、Qwen3.5-9Bを20.67ポイント上回った。これが補うのは、ロボットが「見た後でどうすべきか」という部分だ。カップを認識するのは「何か」に答えるにすぎず、取っ手の向きや隣に物を置けるかを判断して初めて「何ができるか」に近づく。

無視できないのが騰訊だ。9月22日、混元は画像3.5プレビュー版を発表し、文字生成、画面レイアウト、リアリティ、連続編集を重点的に強化。1回に最大5枚の参照画像をアップロードでき、最大2K出力。価格は2K画像1枚0.15元で、最終出力にのみ課金する。発表日の選び方も凝っていて、ちょうどAlibaba Cloudの雲栖大会(Apsara Conference)開幕当日だった。このような「タイミングを狙った発表」は国内ではもはや珍しくないが、画像モデルにおいては、競争を技術面から直接、注目とエコシステムの入口の争いへ引き上げることを意味する。

これらの動きを一本につなげると、9月の主線は三つにまとめられる。オープンソースの加速、推論の値下げ、計算資源の自主化。三者は実際にかみ合っている。オープンソースは利用の敷居を下げ、低価格推論はその敷居を実際の呼び出し量に変え、中国製計算資源への置き換えがこの低価格を維持できるかを決める。GLM-5.3-FlashがMITと無料枠を選び、LongCat-2.0が中国製の1万枚規模クラスタ上で兆パラメータを動かす背景には、同じ判断がある。コストを制御できるからこそ、モデルを外に渡せるのだ。

一般のクリエイターや中小企業にとって、このラウンドの変化の直接的な影響は、採算が合うようになったことだ。以前は最先端モデルを使いたいなら、安くはないAPI利用料を負うか、自分でGPUをかき集めるかで、二つの敷居が大多数を阻んでいた。今では2K画像1枚0.15元、2~4ステップのリアルタイム画像生成、20億パラメータを積めば動く端末側モデルが、これらのコストを多くの人が本当に試そうと思う範囲まで下げている。ツールが安くなれば試行錯誤の回数が増え、作品の品質は往々にしてそうした反復の中で磨かれる。

An open vault door revealing server racks and a glowing microchip, representing open-source AI models on domestic silicon

冷静さを保つべき点もある。オープンソースライセンスが緩くなるほど、商用にコストがないという意味ではない。非商用条項、データコンプライアンス、モデル挙動の制御性は、いずれも実際の業務で一つずつ検証しなければならない。中国製チップ上での推論性能が3倍になったのは各社のベンチマークに基づく比較であり、第三者の再現はまだ追いついていない。モデルは「オープンソース」でも訓練コードが未公開というケースは依然としてあり、再現や二次開発は制限される。数字が良いことと、安定して提供できることは別問題だ。

9月のこの密集した更新の本当のシグナルは、「中国製がまたいくつかの世界一を出した」ことではなく、供給側全体のコスト論理が再編されていることだ。モデル自体がますますインフラに似てくると、競われるものは下流へ移っていく。誰のワークフローがより滑らかか、誰がシーンをより正確につかむか、誰が安い計算資源を安定した作品に変えられるか。オープンソースはスタートの号砲を鳴らしたにすぎず、この先にはまだ長い距離がある。

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